大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(れ)1631 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人山口周吉の上告趣意は、末尾に添えた書面記載のとおりであつて、当裁判

所はこれに対し次のように判断する。

第一点について。

論旨は、原審の量刑が甚だしく不当であると思料すべき顕著な事由があるという

のであるが、このような主張は上告の適法な理由ではないので採用することができ

ない。

第二点について。

最高裁判所に対する上告理由を如何に定めるかは審級制度の問題に外ならない。

そしてこの問題について(一)憲法は第八一条において「最高裁判所は一切の法律、

命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判

所である」と定めている以外何ら規定するところがないから、この点以外の審級制

度は立法をもつて適宜にこれを定め得るものであること、(二)新刑訴法を如何な

る時から如何なる事件に適用するかは経過法の立法に際して諸般の事情を勘案して

決せらるべき問題で法律に一任されておることは、当裁判所大法廷判決のすでに示

すところである((一)につき昭和二二年(れ)四三号同二三年三月一〇日大法廷

判決、(二)につき昭和二三年(れ)第一五七七号同二四年五月一八日大法廷判決)。

それゆえ、いわゆる旧法事件の最高裁判所に対する上告につき刑訴四〇五条の規定

を適用すべきものと定めた刑訴施行法三条の二が所論憲法の規定に違反するもので

ないことは前記大法廷判決の趣旨に徴して明らかである。なお、本件は刑訴四一一

条を適用すべき場合とも認められない。

よつて、本件上告を理由ないものと認あ、刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条に

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従い裁判官全員の一致した意見により主文のとおり判決する。

昭和二六年一一月二七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

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